【分析記事】BPL2021におけるオプション選択と勝率
— BPL完全解説サイト (@Enjoy_BPL2021) July 24, 2022
"固定オプションの魔術師"という二つ名まで流行したBPL2021だが、実際に固定オプション(やR-RAN、S-RAN)がどの程度選択され、実際に勝率を向上させる効果があったのかを分析した。
自選曲では非RANDOMの選択率が51%となっている。また他選曲でも相手が選びそうな曲(譜面)を予習することで非RANDOMの選択率が42%と通常では考えにくい高さになっている。一方でストラテジー(ランセレ)で選ばれる譜面は対策が難しいため、非RANDOMの選択率が32%となっている(それでも驚くほど高い)。 pic.twitter.com/XYfNuLDMTI
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勝率について言えば、(意外なことに)自選およびストラテジーにおいて非RANDOMを選択したことが勝率の増加には繋がっていないようである。一方で他選の場合は非RANを選択したことで勝率の向上が見られる。続いて状況別のオプション選択に触れる。
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自選した選手のドラフト指名順位別にオプション選択の傾向を見た。「格上相手に同じ乱譜面をプレイするよりも自分は固定オプションで譜面を外した方が良い」と言われることも多いが、確かにドラ4選手は非RANの選択率が高い。一方で(サンプルは少ないが)勝率向上には繋がっていないようだ。 pic.twitter.com/J7wkjP57cF
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自選プレイヤーにとって対戦相手が格下(対下位巡指名)・同格(同巡指名)・格上(対上位巡指名)の3パターンでオプション選択の傾向を見た。格下相手には非RANを選択することで勝率向上が見られるが、むしろ格上相手には逆効果にも思える。 pic.twitter.com/MjIHR35EQE
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4巡目選手の非RAN選択率が高く、"格上"相手行の勝率を押し下げていると考えられる(また1巡目選手が"格下"の勝率を押し上げる)ことから、2巡目・3巡目選手限定で同じ分析を行った。この場合は非RAN譜面が勝率を向上させる効果が見られた。 pic.twitter.com/zXLLVaRRe3
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一方で、サンプル数が少ないものの、2・3巡目選手にとって「格上相手に譜面を外す」効果は弱いことが分かった。格下・同格相手に自分の研究成果をぶつける効果が大きいようである。この傾向は4巡目選手の非RAN選択時の勝率の低さとも整合的であるように思う。が、今後さらなる分析が必要だろう。
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結論
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「格上相手に譜面を外して勝ちやすくする」効果は今回ほとんど見られなかった(むしろマイナスに思える)。また自選側でRANDOMを選択した/しない場合で勝率が変わらないことから「正規(固定OP)を選ぶと勝ちやすい」(固定オプションを選ばないから負けた)という言説は(自選で)確かめられなかった。
一方で他選された側で固定OP(RANDOM以外)を選ぶと勝率が向上することから、相手の選びそうな譜面のオプションを前もって研究する効果はあると言えそうだ。
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続いてオプション別に自己ベストからの乖離(マイナス)幅を見てみる。
自選曲において自己ベストからの平均乖離幅(Score Rate)を集計した。
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固定オプションで自己べに近いスコアを安定して出せると強いと言われることも多いが、オプションによる自己ベストからのマイナス幅の違いは見られなかった。固定OPは多少ブレ幅が小さいようだが、顕著な効果があるとは言えない。 pic.twitter.com/WAkvK9qoTU
プレイヤー別に自選曲の自己ベストからの平均乖離幅を見たものが以下。固定オプションで本番に強いという印象のSEIRYUがそれほど高い数字ではないのが意外だ(RANDOM選択率は驚きの0%である)。これは☆12の選択率が高いことも一因か。 pic.twitter.com/mgdkw5xqd3
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この表を見る限り、「自選曲において固定オプションを選択すると自己べからの乖離幅が小さい、または自己べからの乖離のブレ幅が小さい」という傾向は見られない。
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サンプル数が少ないことなどから単純に"本番での勝負強さ"と解釈することは出来ないが、大きい乖離は要注意と言えそうだ。
"固定オプションの魔術師"という二つ名や勝った時の印象が大きいため、固定オプションをプレイすることが非常に有効なように思っていたが、特に自選曲ではそういった効果を示すことは出来なかった。一方で他選曲をRANDOM以外の譜面で予習する効果はあるようだ。さらなるデータと分析が必要だろう。
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なおこの分析はまさお氏の以下サイトのデータに基づいていますが、本分析の全ての誤りの責任は弊サイトに帰属します。https://t.co/5FYN5dQLeE
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